19  やなぎの葉つぱ
「そんな むごいことみていられねえ」
やなぎの葉つぱをくれてやつた 父親がいたす
みんな草だんご食つたときだもの
きつと じぶんでやなぎの葉つぱ食つた
父親だべ

はたらくものわみな一つ
びんぼう人わ みな兄弟
カントクの目かすめて 草だんごはこぶ
人もあつた

鉱夫わ配給のカンパわけてやり
学生さんまで お茶のませたりした
スヨ
そして
中国のことばや唄ならつたど
---会社のやつら肉
くらい
  のみあまった うさぎ
(どぶろく)
   
を水路
  すてていたときに



   20   手 を む す ぶ

あのひとがた おしえてくれた唄

たて  どれいとなるな人民

人民の血で  きずこう萬里の長城

中華民族  いま危機にあり

おたけびあげよ

たて  たて  たて---
(義勇軍行進曲)




  21  た た か い の 唄
それでもな---
あの人がた
 へこたれなかつた
かつえでも うえでも ころされても
あの人がた
 へこたれなかつた
ほねだけにやせた のどから むねから
みんなで唄
 うたつた
世なおしのうたを
はたらくもののくるしみを
ときはなすうたを
(解放歌)
みんなで力ずよくうたつた




    22  ば く 音
あの時 あの音を
どんなおもいで あの人がたわ聞いたべか---
それは 20年の夏のこと
キイーンと ひびく尾をひいて
B29がこの山の上をとんでいつた
中国の
ホリヨの先とうにたつ
八路軍の人がた
労働者 農民のくるしみの根つ

ひきぬく役目をもつた よりすぐりの人がた
さかしい眼が きらりとひかり
おつかけたべ
 あのばく音を
  「時がきた」と



 23  ひ み ち の 会 議
   (時がきた
牛馬 けだものよと ののしられ
けられ なぐられても
ぢつとこらえてきたのわ そのため
今こそ-- --
「日本の天皇制をうちたおし
侵略戦争にとどめさし
日本の人民をときはなし
世界の平和
人類のしあわせのために」
あの人がたわ たたかつてきた
本国の戦場を 眼にうかべていたべ
それから---たたかいのけいりやくをねつたとよ
夜ごとの ひみつのあつまりで
 



    24  主 力 部 隊
ず なにより
よりすぐりの人がたで
あくまで 体のたえてゆく
鉄のような たたかいぬく決心の
主力部隊を編せいしたど
日本のはたらく人たちにも うつたえかけ
たがいに手をとり おなじ敵と
さいごの闘いに 立ち上らせてよ
みんな なけなしの食糧をかきあつめ
この人がたにやつた
トヨ


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