⑫ 6月30日、中国人たちは計画のとおり実行しようとした。
「こっそり消えたやついるぞ!」
「大事はばれた!」
自分の命がおしいために、仲間の計画を知らせたやつのために、朝鮮人や連合軍のほりょをたすけ、警察をこわすことができず、あくどいカントク4名しかたおすことができなかった。
「もういっこくもひまはない!」
「いそげ!」
「日本人がおいかけてくるぞ!」
「にげきれるまでにげよう!」
彼らは、かねてから準備してあったツルハシやスコップ、毛布、わずかばかりの食糧をもって、暗やみをふみしめながら獅子ヶ森へむかった。