私は、今まで花岡事件について全く知らず、この社会科巡検の前に授業で話を聞いたり、少し文献で調べてみたりすることがあるぐらいであった。今回、花岡事件の跡地をまわってみて特に気になった点は2つある。
一つ目は、跡地がほとんど亡くなっている点である。通常、戦争や大きな事件を起こした場合、それらの跡地は残り後継に引き継がれていくのだが、花岡事件はほぼ残っておらず。ダムの底に沈んだり、そもそも壊されて他の施設に建て替わったりしていた。このことから分かるように、花岡事件は政府からしても隠したいのかと思えてしまう。しかし、花岡事件を守る働きをしてくれている方々により遺跡があった場所に、記を残し、慰霊碑を置くことでなんとか痕跡を残す努力があった。これらの努力がなかったとなると今では花岡事件は消え去り、歴史上なかったことになってしまう。まだ伝承者がいらっしゃる中で詳細について触れることができて大きな収穫となった。私たちが授業をおこなって次世代につなげることが大切であることをより深く認識できた。
2点目は、花岡事件そのものが現代の教育にほとんど残っていない点である。日本は戦争で敗戦国となり、毎年テレビや新聞、ニュースなどで大々的に報じられる。しかし負けたことばかり報じたり、原爆のことを報じたりと加害者となった点についてはあまり報じられない。確かに、被害を受けたことは重大な問題であり代々語り継ぐことが必要である。しかし、戦争が起きたのには必ず要因があり、また戦争に関与した点で必ず一つは加害の面がある。花岡事件は日本の中でも大きな影響を及ばしたものであり、より注目されるべきであると私は考える。また、隣国の中国との関係であり、今ではより深く考える必要があるものだと考える。加害者としての側面はあまり知りたくないがこれから戦争を繰り返さないため、同じ過ちを繰り返さないようにするためには必要なことであり、何年たっても被害者の立場でい続けることはおかしいのである。悪い部分にも目を向けてしっかり考えること、これが過去に起こしてしまったことへの反省や謝罪にもつながることとなると考える。 実際私が秋田大学に入学し、この花岡事件について調べるまでは日本の戦争下における加害面はあまり知らなかった。
以上のことから、私は花岡事件の様々なことについて知ることがてきた。授業を作るという観点から花岡の地を訪れさまざまな点を観察し調査したが、まだ知り切れていない点が多くあると思うのでまた行ってみて、自分の足で観察・調査を重ね確かな知識をみにつけたいと感じた。花岡の地に実際に行ってみて自分
の考えにはなかったことを多く知ることができたのでとても勉強になった。