いしぶみ

No.133 花岡の地・日中不再戦友好碑をまもる会 機関紙

   6・30花岡事件75周年    規模縮小で実施
 今年は75周年、慰霊・追悼行事70周年という節目にあたり、昨年から準備をはじめました。今月の8日には準備の確認と新型コロナウイルスによる感染状況等を検討する理事・事務局会議を行いました。準備をすすめながらも予定通り実施するかどうかの判断は5月中旬としました。しかし「緊急事態」が全国に拡大されたこともあり、県内外の各地からの問い合わせも多くなり、事務局で判断を早めました。
代表  富樫康雄
 6月30日当日は大館市内の「まもる会」理事・事務局を中心に15名前後の人数で信正寺に集い(1:30)、慰霊・追悼と中国殉難者供養塔、七ツ館犠牲者弔魂碑をお参りし、日中不再戦・友好・平和を誓い合うこととしました。
 市外、県外の方々にはたいへん申し訳ありませんがご遠慮いただくことになります。予定では「不再戦・友好・平和の集い」は花岡公民館で渡邊澄子先生(大東文化大名誉教授)の講演「日本(軍)は中国で何をしたか~731を中心に侵略・加害の地を歩く~」でした。公民館の利用のめどが立たないこともありますが、すでにレジメもできつつある渡邊先生には何とも申し訳なく残念なことです。
渡邊澄子先生のご紹介
 渡邊先生の専門は「近代女性文学」で、主な著書に『野上弥生子研究』『女々しい漱石、雄々しい鴎外』、秋田魁新報社出版の『気骨の作家松田解子百年の軌跡』などがあります。
 ご両親が秋田県人で、アジア太平洋戦争末期男鹿市に疎開したこともあり、「秋田」への思い入れは強いように思います。花岡には2007年4月、橋場史子(松田解子長女)さんと二人で訪れました。以来2018年まで毎年6月30日慰霊祭に参加していますし、昨年(2019年)は6年前からの中国東北部、特に「731、ハルピン、平房」訪問と重なり花岡はこられませんでした。
 最近は「戦争は人間を悪魔に変える」、検証の旅行記「戦時下日本軍侵略の実相う」「植民地朝鮮における国民文学」などの論考を相次いで発表し、併せて「週刊読書人」「ねりま9条の会ニュース」への寄稿も欠かしません。「戦争と文学」が先生の大きなテーマになっているように思います。
 以上が渡邊澄子先生の簡単な紹介で、当日予定していた講演への思いをはせていただければと思います。 
 2016年に被害者と三菱マテリアルの訴訟が和解し、和解金と記念碑の建立が和解条件となりました。この和解についても問題点がありそうですが、1月から日中友好協会と中国人戦争被害者を支援する「スオペイネットワーク」から協力をしてほしい旨、申し入れがあり、4月10日鹿角市で、鹿角市民3名と私たちまもる会から3名、支援する会の大谷孟夫さんを迎えて、現地を見ながら概要を聞き協議しました。
 「女性の広場」3月号『ガイドブックにない旅』花岡事件を訪ねる旅を6ページ、地図、写真付きの記事が掲載されました。
 反響が大きく、事務局に10数件、編集部にも10件ほど。6月30日に参加したい、ブックレット「フィールドワーク花岡事件」を送ってほしいなど、全国の読者からずいぶん励まされました。
強制連行尾去沢鉱山跡に記念碑?
                           (富樫)
月刊誌「女性のひろば」に花岡案内を
◇ いしぶみ No135号